サブカテゴリ:光月子の飲んだり食べたり旅日記ブルゴスの羊さん、ありがとう

食べた食べた、飲んだ飲んだ、今回も満足満腹ツアーとなりました。トゥールーズの鴨入りカスレも美味しかった。
で、国境を越えて、スペインです。前回、リオッハの葡萄の出来を心配していましたが、摘み食いをした感じでは今年も美味しいワインが出来そうですわ。今年は天候不順でいつもは雨ばっかりと天気予報に出ているガリシア州(でも晴れてる時の方が多い)が天気予報でも晴ればかり。反対に南のアンダルシアはどっしゃ降りでグラナダ県のアルムニェーカルでは、トラックもどんぶらこ、おうちもどんぶらこと流れ出す始末。当然農作物もえらい被害となりました。
アルムニェーカルって何処?という方。アルムニェーカルは海沿い、そしてかつてここからイスラム最初の王様となったアブデラマーン世がモロッコからやって来、イスラム最後の砦グラナダ王国最後のボアブディル国王がスペインから去って行った場所という、スペイン史上重要な場所なんです。
アブデラマーン世像の下に彼がヤシの実に自分を例えた歌が刻まれています。島崎藤村はこれを元にあの名曲「ヤシの実」を書いたんじゃないかと盗作疑惑?なんちゃって・・・でも最初にこの像を見た時にはヤシの実の歌詞が浮かんで、日本が身近に感じられたものです。本当に・・・・・。
皆様も自分の目で見て確かめてください。像の前で歌っちゃいますよ、絶対絶対。
話が食事からそれてしまったので、元に戻りましょう。
ブルゴスの名物は羊です。羊のリブにオーブンで焼いたもの。
どちらもほっぺが落ちちゃう美味しさです。特に焼いたものはその柔らかさと臭みのない生後間もないミルクだけ飲んでる羊の旨みが肉に業績されていてたまりまセブン。
ブルゴスの老舗レストラン、CASA OJEDAで部位も指定できる?
と聞いたら、OKと言ってもらえたので、胸部分、ようするに前足部分をリクエストして食べました。やっぱり、上と下では、上の方が柔らかいと思うんですが、ご意見お待ちしております。
スペインの羊はマルコ少年のように草を求めて三千里歩くから身がしまって美味しい!と前回書きましたが、何度食べても他の国で食べるより美味しいのは、きっとそのせいですわ。
それに美味しさを際立たせるのはお皿にもあると思うんです。
スペインの羊はだいたい、素焼の皿にドカッと存在感を主張して出てきます。魯山人なんかの凝った皿でなく、一番安い素焼の皿に何も手を加えないで、塩しただけの羊。
殺してそのままオーブンに入れましたって感じ。これが、最高。
メセタの赤茶けた大地が皿になり、その上を歩いていた羊がその上で私の胃袋に入るのを待っててくれる。
前菜にブルゴス名物モルシージャを食べれば、盛り上がる盛り上がる。ワインはリベーラ・デル・ドゥエロと言いたいところだけど、ブルゴスの人みたく(やはりリベーラは高いからロゼで妥協しているらしい)、クラレッテ(ロゼワイン)でも充分満足できますわ。
あー、今夜もブルゴスでは沢山の羊が胃袋へ幸福と共に
入って行くことでしょう。羊さん、ご愁傷様。そしてありがとう。


<中谷光月子>


