サブカテゴリ:スペイン口福の裏通りいよいよサン・フェルミン

7月6日12時、爆竹(Chupinazo)を合図にサン・フェルミンが始まる。
お祭りを目指す人たちは既に出かけたかもしれないので遅すぎたかも知れないが、もしかして役立つサン・フェルミン情報を。もっぱら「牛追い祭り」として知られるスペイン3大祭のひとつ。市庁舎広場に詰めかけた人たちは、市長の開会宣言とともに打ち上げられるChupinazoを合図にスパークリングワインを抜き、赤いスカーフを振る。ヘミングウエイはこの情景を「祭が爆発した」と書いた。この時から人々は赤いスカーフを首に巻く。
近頃困ったことに、この瞬間を待ちきれない若者たちが、酔っ払って無差別にワインを振り回す。ともあれ、後は14日の深夜12時まで、24時間ぶっ通しのお祭り騒ぎが続く。
翌日から、朝8時のエンシエロ(いわゆる牛追い)があり、雄牛が闘牛場に追い込まれると、アレーナに集まった人々の中に子牛が放たれる。このイベントなど、見に行く人は少なかったのだが、近頃は闘牛場をビッシリ埋め尽くしている。ものすごい人気だ。
このエンシエロ、通りを牛が走るため、2重の柵が設けられるのでほとんど見れない。特等席は通りに面した家のバルコニー。あとは朝早く行って、柵のまん前に陣取ることだが、これとて位置を確保し続けるのは容易ではない。おしくらマンジュウだから、懐中物にも気をつけねばならない。祭の間何が行われるかは観光局でプログラムを入手するかWEBから情報が得られる。あとは体力次第、夜を徹して飲んで踊る。
問題は食べ物。バルはいっぱい開いているし(ただし時間によってはぎゅうぎゅう詰め)、適当にピンチョをつまんでおけばいい。土地っ子たちは通りにテーブルを並べて友人・客人たちと食事を楽しむ。通りすがりにお相伴にあずかれることもある。日本のお祭の「連」に似たペーニャと呼ばれるグループが15ほどあり、それぞれ紋章のついたスカーフを身につけ、夕方、闘牛が終わると幟をたて、音楽を演奏しながら街を行進する。彼らだけのダイニングルームを持っているペーニャもあり、仲間や客人と食事を共にする。一緒に食事をするのは、どこでも絆を深める手段となっているのは共通している。
バルやカフェはともかく、開いているリーズナブルなレストランを探すのは難しい。レストランではないが、覚えておきたい老舗のチューロス屋に「La Manueta」がある。創業が1872年というのだが、今も古びたたたずまいながら、店の前はいつも行列が出来ている。






<文・写真 ペペ・デル・カンポ>


