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Bodegas

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スペインじゅうワイン


東京都でも日本酒が造られているように、マドリッドでもワインが造られているという話は前回もした。そのなかに「あまりにも都心な!」というボデガがある。 

マドリッドのプエルタ・デル・ソルがスペインの0地点なら、日本は日本橋。日本橋から1時間なら、ちょうど23区内でも山手線の西側にある我が家ぐらいだ。ではうちのご近所で誰か日本酒を造っているかというと、これはない。

ピッカピカにお天気のいい(マドリッドではいつものことなので、どうということはないが)朝、地下鉄9番線に乗った。サラリーマンや学生、お買い物の紙袋を持ったオバサンたちとともに地下をゴーッと走る。プエルタ・デ・アルガンダまでくると全員降りる。ここからは第二区間に入るのだ。同じホームに切符売り場がある。ここから先に行く人は追加の切符を買う。1ユーロ。これで同じホームの反対側に来る電車に乗り換える。ここから先は地下鉄の続きとはいえ、地上に出る。そして終点のアルガンダ・デル・レイに到着。ボデガがあるのはここだ。

駅を出て、アパートの合間の坂道を登っていくと、あった、あった。酒屋さんのような何の飾り気もない倉庫のような建物。これが「ボデガス・カステホン」だ。

オーナーはフリアン・エランスさんと奥さんのマリア・テレサ・カステホンさん。奥さんの実家がボデガなのは苗字からして明らかだ。彼女が話し出すと夫は黙る。

「ここはマンションに囲まれてしまったからボトリングラインと熟成庫やショップなどだけ残して、少し先に醸造所を移したの。だけどそこももうマンションに見下ろされているのよ」と押し寄せる都市化の波にはお手上げ状態だ。

「でも、畑はまだ大丈夫」というぶどう畑で働くのはルーマニア人たち。最近マドリッドには東欧からの出稼ぎ人が多い。

ここのワイン「ビニャ・レイ 70バリカス」(写真中央の赤いラベルの2本)はマドリッドのワインフェアで優勝したことがある。バリカスは樽の意味。始めてワインを樽熟したとき使った樽の数が70だったのでこの名がある。地元品種を大切にしているため、これはテンプラニーリョ100%。フレンチオークとアメリカンオークで熟成された、エラガントさのある飲み安いワインだ。

近くの工業団地内のレストランで「ビニャ・レイ 70バリカス」でお昼を食べて、また地下鉄で帰った。まさに通勤圏だ。 <あけひ>

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