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Bodegas

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シェリーを造る人


ヘレスの街の中心近くに「ロス・ハンダロス」というブティック・ホテルがある。かつて「ウィリアムズ&ハンバート」の事務所だった建物だ。熟成貯蔵庫も客室とレストランになっている。本体のボデガはヘレスの周りを走る自動車道路の外側に居を移した。
このボデガはモダンだ。そして巨大だ。18万平方メートル。東京ドームが4万7000平方メートルだから、その大きさは推して知るべし。直線距離600メートルとも1キロとも(この程度のあいまいさが、まさにスペイン!)いう。コンクリートのブロックがつながったような形だ。事務所棟も同じくコンクリートの箱様だが、中の応接室はちょっと違った。ゴージャスな家具がセットされている。そこに現れたのはラファエル・メディーナ君。君付けで呼びたいような若手だ。だがメディーナという苗字を見れば一目瞭然。オーナー一族の息子さんだ。
1960年代メディーナ家の兄弟がワイン・ビジネスを始めた。お父さんとおじさんたちだ。ラファエルは大学で産業技術を専攻し、MBAもとり、別の会社に就職したが、結局一族が携わるヘレスのワインの世界に入ることになった。
「魅力的だよ。ワインって必需品ではない。でもいい感じだろう。」という。「僕は現場が好きなんだ。あのガチャガチャうるさいボトリング・ラインでも、行って、自分の目で見て、働いている人に声をかける。それがいい。それに大切だと思う。」現場に出るとオフィス・ワークのストレスから開放されるのだそうだ。
「このボデガの建物は、すごくよく出来ているんだよ」とラファエル。以前3ヶ所に分かれていたボデガを1ヵ所にまとめたそうで、5万個の樽が一つ屋根の下に並んでいる。その屋根は8面の傘をひっくり返したような形の組み合わせになっていて、太陽の光を直角に浴びにくい角度になっているだけでなく、じょうごのように雨を集めて、柱を通して地下の水槽に溜める。その水はボデガの土や庭の土の散水に使う。窓は壁面だけでなく床レベルにもあって、空気が循環できるようになっている。等など、いろいろなアイデアが駆使されている。
「昔からあったブランド、ドン・ソイロはコレクションという名前に変えたけど、中身は同じ。デザインを変えることによってイメージが全然変わる。20年前のようなイメージではだめだ。新しいジェネレーションにマーケットを広げる為には、それなりのデザインが必要だよ。」
最近は量から質へと市場の傾向が変わりつつある。「新しい現状に適応しないといけない」とラファエル。「長い歴史に培われてきたワインだが、その将来は、高級品にある。高品質のものが売れる時代が来る」と力強い言葉。
将来を見据えた感覚のラファエルは、アジアと北米の市場にも期待をかけている。

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<あけひよしこ>

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