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Bodegas

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シェリーを造る人


シェリーといえばティオ・ペペ。シェリーの代名詞のように世界中に知れ渡っているこのワインを造っているのはゴンサレス・ビアスというボデガだ。ティオ・ペペは1835年、マヌエル・マリア・ゴンサレス・アンヘルがこのボデガを創設した当事、彼を援助したおじさん、ホセのことだ。スペイン語ではおじさんのことをティオという。ホセの愛称はペペ。それでペペ叔父さん=ティオ・ペペ。このおじさんが好きだったワインが現在のティオ・ペペのもとになっている。現在もこの最初の“ティオ・ペペ”のボデガは昔のまま残されている。

そのゴンサレス・ビアス社を訪れた。カパタス・ヘネラル、つまりボデガじゅうのカパタスを取り仕切る役という、エライ方にお会いした。ルイス・ガルシア、59歳。44年間ここで働いている。

ガルシア・・・!つまり前回登場したラファエル・ガルシアおじさんの弟なのだ。だが、さすが大企業のエライ方だけにスーツ姿でピシッと決めている。
ルイスも14歳でゴンサレス・ビアスに入った。「最初はメッセンジャーボーイだったんだよ。社内の人たちに書類を配ってまわる役だった。」という。18歳で兄と同様にマドリッドにワインの勉強に行った。帰ってきてからもずっとここ。小さなボデガで働いたことはないそうだ。今ではボデガ内で常時働く50名ほどを指揮している。「役目柄事務もしなくちゃならないけど、一日のうち60~70%はボデガの中にいるよ」というところは、やはりボデガの中で生きてきた人らしい。

ゴンサレス・ビアスもずいぶん変わった。国王一族や我が徳仁殿下などのサインが入った樽が並んでいたボデガは改装中。現在ティオ・ペペの3階建てボデガがあるところは、かつてはオレンジの庭園だったそうだ。ルイスは「いいものは残して、変化は受け入れるべきだ」と、何度か同じようなことを言った。44年の間にはずいぶん多くの変化を受け入れてきたのだろう。

変わらないものの一つにティオ・ペペの小さなボデガがある。外の道に面して扉が付いている。かつてペペ叔父さんはその扉を開けて友人を招いては、自分のお気に入りのシェリー、“ティオ・ペペ”を振舞っていたという。

「ルイス、あの扉を開けたことはある?」と聞いてみた。「あるよ。一回だけね。樽が古くなって交換しなくちゃならなくなったとき、全部出して入れ替えたんだ。そのときだけだね。」なるほど。私は一度あの扉から入ってティオ・ペペを飲みたいと思っていたのだが・・・。

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<あけひ>

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